英語は話せるんだけど
読み書き、聞く話すもほとんど問題なくできる。
アメリカに1年いた、というのも英語力を熟成させた要因のひとつではあるのだけれど、一番大きいと思うのは受験英語をちゃんとやっていたことだ。
高校の時の担任は英語科の人で3年間変わらなかったのだが、事あるごとに「私が英語を話せるようになったのは高校英語をずっと教えているから」と話していた。
実際その通りで、基本的な文法、発展した表現を網羅している(最低限の英会話をできるようにするという点では)し、+αでALTと会話練習、フィードバック、ブラッシュアップがあるのだから、暗記として片付けていなければ英会話の土台は3年でつくれる。
英語だとイメージしづらければ、数学は論理的思考の基本を、とか他の科目に置き換えてみたらわかると思う。
これに加えて、洋画とか洋楽なんかも好きだったから英字幕や歌詞を読みながら習った文法と結びつけて覚えていたので理解と活用がしやすかった、と記憶している。ロシア語を独学した時も同じことをしてそれなりに読めるようになったし、一方で身につかなかった大学第二外国語のフランス語は そもそも興味関心が薄かったという話になる。
という前提があって、街、例えば飲み屋に来た外国人観光客とかに話しかけられても(お酒が入っていても、というか気が昂ぶっているほうが)、談笑することは難しくない。
それはそれとして、リアクションが、できない。
言ってることはわかる、言いたいことも返せる、が、適切なテンションで反応できない。
別にドラマみたく "wow!"なんてやる必要はないんだろうけど、まあ言ってみれば塩対応だ。表情はつくってみるけど、棒読みの返しになってしまう。
そういうとこって私は日本語の会話でも、よくリアクションのバリエーションがない、って指摘されてるな、と思う。
一時期トーク番組ばかりみて切り返しのパターンを研究するという涙ぐましい努力をしたこともあったが。。
「英語でやりとりができるようになるにはどうしたら良い?」と聞かれたら、「高校英語を勉強し直せ、時間がなければ出川イングリッシュを見ておけ」と答えるようにしているけど、伝わる話し方…パッションを持て、というのは自分に言い聞かせたほうが良いかもしれない。
Los Lonely Boysはちょうど良い
歌謡曲でも、EDMでも、ポップスでも、毎日音楽の海へ航海に出て最終的に帰ってくるのはシンプルなギターミュージック。
ギターが好きだから、シンプルな構成のほうが良い。
スリーピースなのに3人であることを感じさせない音の厚みがあるなら、なおさら良い。
そこで改めて良いなと思ったのがLos Lonely Boys。
メキシコ系のテキサス出身3兄弟からなるスリーピースバンド。
この"Heaven"という曲、人並みだが上品なコーラスと美しいストラトサウンドがとても心地よい。
何年か前にテレビの天気予報か何かのBGMでも使われていた。正確には3人分以上の音が鳴っているけど、ライブでは3人。
スタジオ版だと綺麗にまとまっているけれどライブは情熱的。
テキサス出身、ハーフダウンチューニングのストラト、ブルースノートを織り交ぜたソロ。
この3つのキーワードが並べば気付く人も多いと思うが、スティーヴィーレイヴォーンの影響がとても強い。
先の"Heaven"はグラミー賞を受賞しているほどにポップさが目立つけど、ライブではSRV味が聴いていて、ギター小僧を飽きさせない。
メキシコ系だけあって、時折差し込まれているエスパニョールのリリックが爽やかな曲調に熱を帯びた風も感じられて、やっぱりちょうど良い。
メキシコのギターサウンドとなれば、素人も玄人もサンタナの顔が思い浮かぶ人は多いと思う。
これぞラテン!カルディで流れてるゥー!って感じの音。
もちろんLos Lonely Boysにも、3人での再現性が優先されているからかパーカッションの登場はないけど、言うなればラテンブルース、もしくはスパニッシュブルースと言ったところか。
"哀愁のヨーロッパ"を彷彿とさせるギターインストもある。
SRV meets Santanaを思わせるブルース。
事実、ライブではSRVの曲をレパートリーに取り入れたり、"サンタナ"との曲もリリースしている。
こうしてふたりのギターを鳴らし並べられると、個人的な好みは太くて甘いサンタナの音だな、いやヘンリー(Los Lonely Boys)のソリッドな音も物悲しさを際立たせているな、などと聴くたびに異なる印象を抱く。
テキサスブルースという観点からSRV。
ラテン、メキシコという観点からサンタナ。
偉大な2ギタリストの影響を交えながらLos Lonely Boysについて紹介してみたけど、印象は表題の通り、「ちょうど良い」。
SRVのようにブルージー過ぎず、サンタナのように楽器パートが長過ぎず(ライブや映像で観ると楽しいものだが耳だけで聴いてる時はね。。)、ちょうど良い。
無責任な言葉でいえば「おしゃれ」だし、コーラスは美しく、退屈しない程度にギターの魅せどころ・聴かせどころがある。
この手の音楽が初めてなら"Heaven"がBGMとしても、ギターミュージックとしても易しく、もっとギターが聴きたいならば"Onda"のような曲のあるLos Lonely Boys はやっぱりちょうど良いのだ。
また日本に来てくれないかな。
21世紀のツェッペリン
イマドキの若者は、Google検索ではなく、Twitter(ですらちょっと古く)、Instagramで流行りモノ、最新のモノを見つけるという。
例に漏れず、私もこんなバンドを目にした。
Greta Van Fleetというアメリカのバンド。
声の張り方がロバートプラントっぽいなあ、と思っていたが、先日訪れたタワレコに今回のタイトル通り「21世紀のツェッペリン」として紹介されていた。
聴いてみた。
ツェッペリンや。。。
この佇まいはロバートプラントリスペクトですな。
ツェッペリンや!と思う要素の大部分はロバートプラントばりのハイトーンボイスであるのだけれど、リフや音作りはジミーペイジだし、彼らフロントマンを支えるリズム隊もジョンボーナム、ジョンポールジョーンズそっくり。リスペクト。
アルバム1曲めはこのSafari Songから始めるのだが、サイコーにツェッペリンだ。。
Mama mama~とか、ユッフ〜みたいな裏声の外し方はロバートプラントに空耳する。
調べてみると、メンバーの平均年齢は21歳、発表したアルバムもこの1枚だけという若いバンド。
どこもかしこも「ツェッペリンのようだ!」という取り上げ方をされており、アメリカでも音楽好きのコミュニティで面白いバンドがいるぞ、ってことで注目を集めているらしい。
最近観た新人バンド、誰もがツェッペリンと形容してしまう3兄弟+1 Greta Van Fleet|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)
あまりにリスペクトがすぎていて、日本随一のジミーペイジフリークなROLLYも手グセになっているようなフレーズが、このバンドからも聴こえてくるほどだ。
先ほどのSafari Songが模倣しているような、初期にみられる70'sハードロックなのも特徴ではあるのだけれど、個人的にはケルト文化に起因する異国情緒でどこかノスタルジックなサウンドがツェッペリンの最大の魅力だと思う。
その部分もうまく取り入れているのがすごい。
この試聴部分だけ聴くと、ロバートプラント新曲出したのかな?と思ってしまうほど。何よりこの曲、終盤にはYour TIme Is Gonna Comeばりのオルガンソロが挿入されていて、もはや確信犯だ。
しかしこうやって本家と並べてみると本当にそっくり。。
ちなみに、すかんちのBlack Mountain Side感も必聴。
こういうルーツがはっきりしている音楽は好き。
しかし、こうもはっきりと「21世紀のツェッペリン」で売り出されてしまうと2枚目以降が不安になってくる。
当然ながら、ツェッペリン路線でいけば本家を上回ることはできないし、現代的なダンサブルなサウンドとなると「21世紀のツェッペリン」目当てできた人は離れるだろう。
(本家も、当時にしては早すぎたテクノサウンドを取り入れた曲はあったけれども…)
まだ若いバンドだけに、これからどんな方向に進んでいくのか、とても楽しみ。
しかし君ら、本当にティーンなのかいな。。。
Apple Musicは便利だけど
最近、重い腰をあげてApple Musicに登録した。
まあ仕事柄、こういう新しものには手を出していくべきなんだろうけど、マイナーな曲もあるのかな、spotifyとかAWAとかどこが一番いいんだろう、とかあいも変わらず悩んでいる(ふり)をしていたが、3ヵ月の無料お試し期間があること、ギターも弾くからYAMAHAのChord Trackerに同期できたら便利だな(※あとで試したらApple Musicで追加した曲は選択できなかった…)と思って、Apple Musicにしてみた。
実際使ってみると、便利。
再生するたびにいちいち通信しなきゃいけないんだろうか、と危惧していたこともDLできるってことで解決。
今のところ、特に不満はない。強いて言えば、聴きたかったのにそもそも曲が配信されていないアーティストがいたり、一部のアルバムだけは配信されていなかったり、というくらい。
最新の曲も随時配信されるから、言うなれば、(おっ、新曲発表したんだな)と知ったタイミングでベッドの中ででも曲を追加できるし、通知だってくる。
そこで思ったのが題名。
こういうことができると、もはやCDを買う必要がない。借りる必要もない。
よほど好きなアーティストがいて、ブックレットにも目を通したい、音質の違いを楽しむためにLPも買いたい、配信してないから、等の理由である程度需要はあるのだろうけど、基本的に買わずに済む。
今日、久しぶりにタワレコに行ってみた。
私は最新の曲だとか流行の曲にはあまり乗っからなくて、どちらかというと流行のアーティストはどんな曲に影響を受けたんだろうと考えてしまうので、どうしても古い曲ばかり掘り下げて結果的に、(なぜ今この曲にハマってるの?)ということになる。
それはさておき、今回はApple Musicに加入しているので、ポップアップを読みながら気になったアーティストを検索してみる。ヒットする。DLする。聴ける。
あれ?CD買わずに済んでるな、と。
CDってだいたい¥1200、アルバムなら¥3500くらい。
以前なら、好きなアーティストなら即買い、気にはなるけど好みか怪しいなら試聴し解説を読みバックグラウンドを知り、ようやく買う、という流れ。
だから部屋にあるCDにはそれぞれ愛着があるのだけれど、なかなか好みの幅が広がらなかった。
Apple Musicは月額¥980、シングル1枚分で流行の曲ぜんぶを聴くことだってできる。好みじゃなかったら、ライブラリから消せばいいだけ。
なんだかそれ、味気ないなーと思った。
Amazonはじめネット通販が台頭してから、街の電気屋さんはショールームになり、使い心地を試してから一番安いネットショップで買うようになった、みたいな話だ。
おかげで以前だったら絶対聴かないようなN.E.R.Dとかまずはちゃんと聴いて判断しようとなっているし、CDがなくてYouTubeを彷徨っていたMari Pensenを見つけられたり、恩恵は十分に受けているけれど。
世代的にはCDを交換しあって友達で音楽の話を楽しみながら育ってきた時代があるから、CDはいらない、とは全く思わないのだけれど(いまだにMDが我が家では現役で活躍しているし)、それにしてもストリーミングって、便利だなあ。
食べたいものだけを食べているのに、痩せる方法
ダイエットについては古今東西、止むことなく新しい手法がリリースされいますが、私個人としては特別 食事制限も派手な運動もすることなく4キロ痩せました。
ダイエット、断食などというよりは考え方、という話です。
その方法とはずばり、食べたいものだけを食べる。
むしろ太りそうなことだが、逆に言えば「食べたくないものは食べない」。
うちの会社では「サク飯」って言葉があって、「サクっと飯食おう」の略なんだと思う。男も女も使う。
忙しいときもあるものでサクっとご飯食べよう(だいたい20分くらい)、これはまあわからなくもないが個人的には好きな考えではない。
私は口が大きくないのと、胃腸が強くないこともあって、せこせこと食べるとお腹痛くなるのもあり、急いで食べるのは苦手です。
それはさておいても、作業的に食事ってどうなんだろう、そもそもサクっと食べられるものなんて決まってくるよなー、と思いながら、表題の考えにたどり着いた次第です。
まず食べたいものを決める。
肉でも魚でもいい。
「あのお店のあのランチメニューを食べる!」でもいい。
お昼時、いざご飯を食べに行ってお目当のメニューがなかったら(/販売終了だったら)、食べない。ただそれだけの話です。
「Aがないなら、Bにするか〜」的な妥協はしない。あくまで、食べたいものだけを食べる。
食べたいものがあったら好きなだけ食べるし、お酒も飲む。妥協せずに、満足して食べてます、この食事に満足してます、と思うことが大事です。
よくダイエットでおいしくなさそう(実際、味が薄い)な食品とか、好きでもないのに運動して体重落とすとかあるが、満足してなきゃ続かないよなー、それよか我慢・妥協することでのストレスでかえって心身に悪いんじゃ、と思う私なので合理的な考え方なのです。
それ以外の試みとしては、よく噛む、食べ始めは野菜から、みたいなこともしてましたがそれはもはや、習慣づいています。
我慢して嫌なことするより、納得して満足のいくことをしていたほうがQOLも向上するよね、という提案でした。
2017年 アスタナ -料理編-
今年の8月に行ったカザフスタンはアスタナ。
万博も無事9/10に閉幕しました。
今回のエントリーでは、もうひとつの来訪テーマであったカザフスタン料理、中央アジアについて、滞在中に食べたものを中心に備忘録を残そうと思います。
ラグマン(Лагман)
ラグマンと呼ばれる、日本で言うところのうどん。
中央アジア全域で食べられていて、国によっても、同じ国内でも地域によって風味が異なる。
使用されているのは羊肉。基本的にカザフスタンで提供される肉は羊か馬であることが多い。
日本にも中央アジア料理を食べられるお店はたくさんあって、その多くでラグマンはメニューにあるので比較的、日本にいながら体験できる料理だと思います。
ちなみに通常、円形もしく楕円形のお皿に盛りつけられることが多いラグマン、写真のような四角いお皿(容器)に盛られているのは珍しいです。
プロフ(Плов)
中央アジアの炊き込みご飯、プロフ。
にんじん、たまねぎ、羊肉とご飯を混ぜ合わせたものです。
国が変わるとポロ、ピラフなどと聞き馴染みのある呼び方になり、語源はパエリアに通じるものがあると聞きます。
そのうえに乗っているのはアチク・チュチュクサラダ。
各々の適量をとってプロフと一緒に食すことが多いのですが、今回ははじめから盛りつけられていました。
プロフもまた国・地域でスタイルが異なり、写真のようにご飯と肉・野菜がごちゃ混ぜになっているもの、うえから順に肉・野菜・ご飯と階層を作って盛り付けるものがあります。
日本で作らせてもらった時のプロフとアチク・チュチュクサラダ。
こちらは後者の階層を作る盛りつけ方をしています。
おなじみのプロフ、中央アジアの炊き込みごはんです。
— おいしい中央アジア協会 (@0141CentralAsia) 2017年8月22日
今回トライしてみたものは、アチク・チュチュクサラダ(トマトサラダ)が既に混ぜられていました。(写真右)
ほかのお店では、写真左のようにプロフ単体で提供さらていたので、お店ごとの趣向があるようです。#カザフスタン #中央アジア pic.twitter.com/tu3naaaUeu
プロフの味付けは比較的シンプルで、調理方法を教えてくれるブログや教室は多くあります。
さっきAmazonで調べたら、プロフの素が出て来た!なんでも揃えてるなあ。
グーラッシュ(Гуляш)
ビーフシチューのような食べ物、グーラッシュ。
ハンガリー起源のようで、ハンガリーではグヤーシュ、ドイツではグーラッシュ、モンゴルならグルヤシと呼ばれるとのこと。
シチューの隣にあるのはマッシュポテトで、いわばご飯のような立ち位置ですね。
おもしろいのが、カザフスタンでもポテトを掬ってシチューをつけて食べる人、ポテトとシチューをごちゃ混ぜにして食べる人に別れるらしく、日本のカレーライスの食べ方論争みたいなものは、どこにでもあるんですね。
スイルーガンファン(Суйру-ганфан)
冒頭で紹介したラグマンの「麺」がご飯に置き換わるとガンファン、と変化します。
日本食で例えるなら牛丼、ここで使われているのは羊肉なので羊丼といったところでしょうか。
ちなみにスイルー(суйру)とは具が細かい、汁が多い・汁だくであることを意味し、具が大きい・汁が少なくなると、グイルー(гуйру)と呼ばれます。
マンティ(Манты)
中央アジアの蒸し餃子、マンティ。
1つあたりの大きさは日本で見かける餃子よりも大きく、5つもあるとお一人様ならお腹いっぱいになってしまうほど。
もちろんここでも羊肉が使われており、見た目・食感としては小籠包をイメージしたら近いのではないかと思います。
カザフスタン、中央アジア料理のおもしろいところは、調べてみると馴染みのある食べ物とよく似ている・ルーツが同じものが意外と多いことです。
まだまだ日本では、中央アジアと聞いて国名が思い浮かぶほどには知名度が高いとは言えないかもしれませんが、いわゆる突飛な調味料・香辛料が使われているわけでもなく、馴染みのない食材が並ぶわけでもなく、日本人の口にあう料理が多いです。
プロフをつくらせてもらったときも、味付けは塩と肉・野菜の旨味だけでした。
東京にも中央アジア料理を提供するレストランは多くありますので、こちらも別の機会にまとめてみようと思います。
ベシュパルマク(Бешпармак)
最後に紹介するのは馬肉を使った料理、ベシュパルマク。
ザ・カザフ料理といえるもので、特にお祝いの席では必ずといっていいほど提供される料理です。私の好物でもあります。
太めの麺ともパスタとも表現できなそうなもののうえに、馬肉と玉ねぎをのせています。
中央アジア料理全般に共通することですが、一品あたりの量はなかなか多く、一人で数を試すには難しいところです。お腹が満たせるのは嬉しいことですが。
カザフスタン人の結婚式に出席した知人曰く、ボリューミーな料理が(前菜から)提供され、メインディッシュまたは終盤に差し掛かって「お待たせしました!」と言わんばかりに出てきたのがベシュパルマクだった、とのことです。
1年に1回程度 訪れている私のような者なら大好物です!となりますが、現地に暮らす日本人ともなるとあまりの登場頻度にまたか…と感じるようです。。。
それほどまでに、ベシュパルマクはカザフを代表する料理なのですね。
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今回紹介した料理はほんの一部。
現地まで食べに行くのはハードルが高いですが、東京にある中央アジア出身の方が調理しているレストランやバーでまず挑戦してみるのも良いかもしれません。
実際に作ってみよう!というイベントもあるようで、案外、中央アジアコミュニティって日本にもあるんだな、と気付かされます。
2017年 アスタナ -万博〜街並み編-
1年半ぶり、3回目のカザフスタン訪問をしてきました。
過去の旅行記は下記にて。
今回訪れたのは首都のアスタナ、こちらは2回目の訪問です。
目的は9/10まで開催中の万博と料理。
このエントリーでは過去2回の訪問時との違いについて書いてみようと思います。
アスタナに到着して驚いたのは、空港スタッフの対応でした。
2年前のアスタナ、昨年のアルマティで最も強く印象に残ったのは「無愛想さ」。
日本に生まれ育ち、アメリカに留学をしていたこともあって(営業)スマイルだとか、お客に奉仕すること・サービスすることって当たり前だと思っていた。
それだけに、入国時に必要な証明書を記入するためにペンを借りようとしたことにすら渋い顔をされ、お店で買い物をしていてもニコリともしないカザフスタンには「無愛想」という印象を抱いていました。
それが今年。
2017年内であれば観光ビザは必要ない代わりに、入国証明書を記入し出国時に再提出することを求められます。
空港でいつもどおり必要事項を記入していると、空港スタッフが書き方を教えてくれたり、パスポートをみて日本人とわかるなり”コニチワ”、”サヨナラ"と声をかけられたり、日本映画が好きなんだよ、って話しかけられたり。(残念ながら、誰の話なのかは何度聞き返してもわからなかったけど)
こんな対応をされるなんて、今までは想像できなかった。
そう書くとどれだけ冷たい国なんだって話だが、西洋と比べるとどうしてもね。
いかに今まで受けてきた生活が恵まれていたかってことに気づかされる。カザフが恵まれてない、って言いたいわけじゃない。
それでは本題の万博。
街じゅうお祝いムードで、至る所にASTANA EXPOの文字を見かけます。
「未来のエネルギー」をテーマに各国の取り組みを展示。
日本も出展しています。
各国の展示内容については、この方のブログにとても丁寧に書かれているので
私は訪問した私感を述べようかと。
日本人の感覚からして、おめあてのパビリオンをあらかじめ決めて、朝から並び、目的地までダッシュ…みたいな、さながらディズニーランドな心意気で臨もうとしていました。
案外カザフスタン人は朝は苦手らしく、オープンの9-10時は人が少なくバスや近くのモールも空いていました。チケットも各国パビリオンも、それほど並ばずに済む。
我らが日本館は午後になっても行列はできず、すんなり入れました。
ちょっとネタバレしてしまうと、いわゆる「日本」でイメージされるようなアニメキャラ・ロボットの登場はなく、真面目に日本の取り組みを動画で紹介、に留められていました。
現地の友達も、そういう「ザ・日本」を期待していたみたいで少し残念がっていました、ステレオタイプに乗っかるかどうか、という判断は難しい。
ちなみに、日本人のスタッフがロシア語・英語を織り交ぜながらアナウンスしていたのは印象的で、カザフスタンで日本人を見る初めての経験でした。
他の国のパビリオンではそこまでお客に声がけしていなかったので、やっぱり日本だな、と思ったり。
一方でいつ見ても行列をなしていたのは、開催国のカザフスタン館、そして中国館、韓国館。
カザフスタンは「ヌル アレム」という球形の建物がパビリオン。なんと8階建て。
会場の中心で最も目立つところに位置しています、さすが。
中国は国境が接していることもあってカザフスタンを訪れる人が増えていたり、韓国もまた国が近く、数%とはいえ国内で韓国人(朝鮮人、という言うほうが正しいのかも)が暮らしていることもあって、人気があるらしい。大行列。
中国も韓国もカザフスタンへ直行便が出ているけど、日本はまだそのどちらかの国を経由しないと行くことができない。
アスタナの街設計を日本人建築家が担当していたり、下水インフラを整えたのもJICAから派遣された日本人だったりするけれど、まだまだ日本国内におけるカザフスタンの認知度は高いとはいえないし、直行便を出すほどの需要がないということでしょうか。ビザは年内は(観光に限り)必要ないだけに、もっと日本人・カザフ人が行き来してくれたいいのに。
冒頭で紹介したエントリーにあるように、前回のアスタナ訪問時は3月。
真冬のシーズンではないものの、雪が降り日の入りも早い銀世界であったことに対し、今回は8月。初めての夏のカザフスタンでした。
写真の通り、空が広く、日差しが強い。
しかし日本と大きく違うのは湿気がないことで、照りつける日の暑さを感じても汗はほとんどかかない。乾燥しているから、雨が降ってもすぐ地面は乾き、少し歩くだけで喉も肌も水分が欲しくなる。
一日の長さは衝撃的で、夜9時くらいまでは昼と同じくらいの明るさ。朝も早い。
写真にあるバイテレクという建物から、下記のハーンシャティール(王のテント)という名のテント型モールまで一本道のメインストリートがあり、ここは(万博効果もあってか)深夜0時でも子ども連れ家族がいるくらいには治安は良いほうでした。万博自体、am1時まで開いているし。夜の写真は深夜0時頃なのに、こんなに賑わっている。
実はカザフスタンにもスターバックスの店舗数が増えていて、ハーンシャティールの中にも出店していました。
冒頭で日本やアメリカと比較したサービスの話をしたけれど、スタバはバリスタをちゃんと教育しているだけあって、ここだけ不思議なくらい、”いつもと同じ”サービスを受けられます。無愛想が良いわけじゃないけど、カザフのサービスが西洋様式にすり寄ったらそれはそれで寂しさもあるな、なんてどっちつかずのことを考えたり。
ちなみに、こんなマグカップも売っています。買ってしまった。
次回はもうひとつの目的であった中央アジア料理についても、ぽつらぽつら書いてみようかと思います。