物書きのリハビリ

文章の練習と備忘録

#DISPATCHERS ポルノグラフィティに対して挑戦的だった

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ポルノグラフィティのVo. 岡野昭仁によるソロ配信ライブ DISPATCHERS が開催された。

オンライン開催かつアーカイブも4/14まであるので、ネタバレ前提で感想を書き留めておこうと思う。

 

◆SETLIST

M01 ROLL (ポルノグラフィティ)
M02 Zombies are standing out (ポルノグラフィティ)
M03 愛なき・・・ (ポルノグラフィティ)
M04 白日 (King Gnu)
M05 優しさ (藤井風)
M06 One more time,One more chance (山崎まさよし)
M07 空も飛べるはずスピッツ
M08 Aokage(ポルノグラフィティ
M09 旅せよ若人(Fairlife)
M10 ワインレッドの心 (安全地帯)
M11 だから僕は音楽をやめた (ヨルシカ)
M12 丸の内サディスティック (椎名林檎 )
M13 真夜中のドア〜Stay With Me (松原みき)
M14 未来予想図Ⅱ (DREAMS COME TRUE)
M15 Shaft of Light
M16 光あれ 

 

※スタッフレポートより

sp.pornograffitti.jp

 

 

M01はルーパーを使って、M03までソロで弾き語りスタイル。

M04-M06はポルノグラフィティ本体でもアレンジャー、およびサポートギタリストとして参加しているtasukuも参加。

M07-08は公園、M09-10はレストランバーへ場面が変わり、再びソロの弾き語り。

M11から再びtasukuも参加し、二人体制での演奏。

 

というようにポルノ本体でもないような、ライブハウス⇨屋外⇨屋内(レストラン)⇨ライブハウス、と変則的な場面転換の収録ライブであった。

確かに、事前告知では「配信LIVE」とあるだけで生ライブなのか?10年ほど前のラジオ企画(LIVE IT UP)的なバンドスタイルなのか?などには言及されていなかった。

 

今回はソロプロジェクトのためにカバーが中心で、Twitterでもトレンド入りしていたのが、それを踏まえてもかなり挑戦的な試みだったと思う。

 

セットリストの半分はサポートのtasukuはギタリストとして参加するに留まらず、バッキングトラックも作り込んでいたこともあって、2人とは思えないほど音の厚み、世界観が構築されていた。

 

これまで、「ポルノグラフィティ」として演奏される際はバンドスタイルを除くと

岡野昭仁 Vo × 新藤晴一 A.Gt

岡野昭仁 Vo&A.Gt × 新藤晴一 A.Gt

岡野昭仁 Vo&A.Gt × 新藤晴一 E.Gt

 という、アコースティック編成であった。

Tamaもいる3人時代でも A.Ba、E.Baという違いのみで基本同様

 

それに対し、今回の「岡野昭仁 Vo (一部A.Gt)× tasuku E.Gt (一部A.Gt)+ Backing Track」という編成。

これはもう、二人だけでもある意味、世界観を構築できることを証明したことになるのだが、それを「ソロ」でやってしまったという点である。

 

デビュー時の「バンドと呼べなくもない」編成だった頃からもバンドスタイルにこだわっているポルノグラフィティ、ゆえにオリジナルメンバーで演奏する場合はアコースティックにならざるをえなかったのに、「二人だけでも」カバー曲の本家レベルの演奏ができてしまった、それ以上に「岡野昭仁」としての世界観を見せつけられてしまった。

 

これ自体はすごく良いアレンジだったし、普段と変わらずMCの緩さと演奏時の迫力の緩急もある素晴らしいライブだった。

ただ、アレンジャー・スタジオミュージシャンとしてアレンジ力、トラックメイキングに強みのあるtasukuを、オリジナルメンバーである新藤晴一と同じ「ギタリスト」という立ち位置において今回の構成に挑戦・披露してしまったことは、ポルノグラフィティに対してかなり挑戦的だったなと。

 

バンドスタイルでのツアーへの風当たりはもちろん、オンライン配信にしても従来以上に準備に手間暇かかる昨今、これを見てしまったポルノグラフィティファンは単なるアコースティック編成だけでは満足できないし(もちろん、そのほうが合う曲もある)、

バンドでのパフォーマンスへのハードル(期待値)もかなり高くなったと感じる。

 

ライブ終盤のMCで「(ソロでの経験を)ポルノグラフィティに還元する」と語っていた。

 

これからもポルノとして新曲やライブ、新しい試みでファンを楽しませてくれるだろう。

それにおいて、バンド:ポルノグラフィティが、オリジナルメンバーのみのポルノグラフィティが、今後どんなパフォーマンスを仕掛けてくるのかとても楽しみになるソロライブであった。

※勢い重視で敬称略で失礼しました