結局、観てしまった、バイオハザード。
ゲームのほうも第1作目から、あのクソゲーと呼ばれているGB版も含めてやり込んでいるファンなので、(惰性で作ったんだろうな…)と思いながらも気になってしまうのである。
バイオハザードとクリスマスにまつわる私のエピソードといえば、幼稚園年長ながらバイオ3を気に入り、サンタさんへのメッセージカードの欲しいプレゼントリストに、「あさるとらいふる」と記入して家族と親戚に心配されたものだった。
とはいえ、あくまでゲームをモデルとしているだけでゲームとは別物、「荒廃した世界という設定なのに、毎度ガソリンだけはある」、「砂埃と戦闘で衣装が汚れても、メイクはバッチリ」みたい野暮ったいことは置いといて、いつにも増してツッコミどころが多い作品だった。
以下、ネタバレと所感である。
・始まったら、終わってた
前作『リトリビューション』のエンディングは、ウェスカーはじめ生存者と合流し「私達の戦いは始まったばかり」感が強かった。
当然そのあたりを描かれるかと思えば、アリス登場時には既にその戦いは過ぎていた。
結局、再登板したジルや、ゲームファンを取り込んだはずのレオンやエイダはどうなったんだ、むしろなかったことにされていて残念。
・突然の対人間物語
ゾンビ映画のメインテーマは、「ゾンビよりも恐ろしいのは人間である」というところに軸を置いているとはよく聞く。ウォーキングデッドなんかも、最初は「ゾンビ怖い!」「どうゾンビから生き抜くか、倒すか」みたいな単純なスカッとしたアクションだったのに、いつからか仲間同士の対立、生存者同士との争いが物語の中心となってしまった。
例に漏れず今回のバイオもアリス率いる生存者チーム vs アンブレラ社の戦闘部隊 が序盤から始まる訳だが、これが唐突すぎた。
ウィルス漏洩から10年経過という割にどこから調達したのかというような最新兵器でゾンビどころか人間ばかりを攻撃するのは、おいおいって感じでした。
・傷だらけのローラ
今回の宣伝文句として、ローラが抜擢、出演することも大きく取り上げられていました。
だいぶ前から本人のInstagram で撮影アピールしていたり、公開イベント・プロモーションにはミラジョボビッチと並んでいたり。
いざ観てみると台詞は
・Put it down or I will shoot
・What are we gonna do (トレイラーで使われてるシーン)
・(銃撃戦の末、悲鳴)
即死でした。
英語できるんだ?! とか、演技うまい! とか思う間もなく、捕食され、目を見開いてyou died でした。残念。
・アクションがよくわからない
なんやかんやでアクションシーンもウリどころになっていたはずの映画版バイオ。
今回は早回しだの、カメラ切り替えだのでなんかすごい戦闘しています感という演出、しかし観ている側にはなにが起こっているのかよくわからない、そんな見せ方になっていて映像酔いしてしまいそうでした。
・ウェスカー弱体化
ゲームよろしく、死んだと思えば蘇り、どこからか偉そうに指示出しするウェスカー。
今回もまたラスボスを匂わす登場をするも、アリスと闘うシーンはなく、挙げ句の果てにアンブレラ社を解雇され(後述)、呆気なくダウン、"help me"と言い出す始末。
この頃のウェスカーはどこへ…。
エージェントスミス感も、ムスカ感もなくあっけなく散るウェスカー。無念。
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元々、第1作目は低予算で製作され、撮影終盤は段ボールで背景を作っていただの、続編は作る気はないものでいただのとエピソードはあるが、しかしまあ。。
ここまでツッコんでネタにできるという意味では良い映画でした。
クリスマスや年末年始の暇つぶしにぜひ。